PPPビジネスⅢ①
担当者 阿部 仁志(アベ ヒトシ)
年度 2019授業コード XM22129301 科目ナンバリング
対象年次 1~3 授業形態 実施形態
時間割 春木6 開講キャンパス 大手町サテライト 教室
単位数 2 主たる使用言語 日本語 実務教員科目 タイプA
授業科目区分
授業回数
受講対象学科
【サブタイトル】

武器としての事業プランニング~豊かな社会を創るためにPPPができること~

【講義の目的・内容】

 目的は、豊かな高齢・成熟社会を技術革新と社会のしくみ革新の新結合(イノベーション)で実現していくための試論を紹介し、受講生と共に『豊かな社会を創るためにPPPができること』を考え、議論を深めることにあります。
 上記目的を実現するために、PPP実務家へ事業(政策)の構想力、企画・立案の方法論・実践論を武器として提供することにあります。事業プランニングの理論と演習によって知識と技能を取得する内容にしています。
背景には『武器を持たないで戦場に出ているようだ』、自分で事業Planningする経験不足、事業性を評価する能力不足、訓練の場や機会も無い、従来の行政の仕組み範囲を超えたテーマ、お金の回る仕組みまで考慮すべきテーマについてビジネスモデル、事業展開計画、政策や事業をどう描けば良いのかと悩んでいる受講生の声に応える内容になっています。
 PPPビジネスIIIの特徴と対象分野は
1.PPP・社会課題とイノベーションのクロスポイントに焦点を当てている
2.2019年度は未来の図書館・公園・商店街、SDGs、グローカル視点での地方創生、未来の公共・行政サービス、IoT時代のスマートインフラに関連した事例などを取り上げる。
3.事業Planningの最新理論、社会課題の最前線(関西電力、未来のエネルギー市場取引)、行政とビジネスを結ぶテーマの特別講義を外部講師が紹介する構成にしている。
 にあります。

【学修到達目標】

(1)最初にPPPビジネスの最新動向を講義の中で学習します。外部講師らが社会課題の最前線を補足します。それらをヒントにして受講生が事業や政策の演習テーマを自ら構想します。
(2)ビジネスマン向けに開発されたMBA、MOTのツール、フレームワークの使い方を事例ベースで学習しビジネスリテラシーを獲得します。事業Planningの理解を深め、それを実地に活用するノウハウ・ドウハウをチーム演習によって習得します。
(3)次に、受講生各自のもつ事業課題、政策課題、社会課題や夢に適用し、ビジネスモデル、事業計画を作成し、発表します。政策デザイン、事業デザイン、事業プランニングのスキルを習得します。
(4)余力のある受講生は、作成したビジネスモデル、事業展開計画書、政策立案を外部講師も含めた第三者の診断・評価により、投資側、行政側の評価に堪えるレベルまでブラッシュアップします。
 結果として事業立案・政策立案能力の習得、涵養を図ります。
 クラス、チーム、個人でのコミュニケーション力を高めるような場を設けます。

【講義スケジュール】

第 1回(4/11)  ガイダンス(講義の概要、トピックスの紹介)
第 2回(4/18)  事業プランニングの理論と事例解説(1)
第 3回(4/25)  特別講義『PPPスクール卒業生に期待される事業立案力と実践力』
第 4回(5/9)  事例研究(1) 移動・交通、エネルギー、インフラ、AI
第 5回(5/16)  事例研究(2) 公共サービスの革新、行政課題、地域課題
第 6回(5/23)  特別講義『社会課題解決へ向けたロッドマップ方法論』
第 7回(5/30)  事業プランニングの理論と事例解説(2)
第 8回(6/6)  グループ演習 (1) 共同発表と診断
第 9回(6/13)  グループ演習 (2) 共同発表と診断
第10回(6/20)  特別講義『ブロックチェーンによる電力取引の現状と将来』
第11回(6/27)  事業立案 事業Planning演習 (1) 個人発表と診断
第12回(7/4)  事業立案 事業Planning演習 (2) 個人発表と診断
第13回(7/11)  事業立案 事業Planning演習 (3) 個人発表と診断
第14回(7/18)  事業立案 事業Planning演習 (4) 個人発表と診断
第15回(7/25)  まとめ 最終発表と診断
 講義内容、進捗については受講生の理解度などを勘案して柔軟に対応します。

【指導方法】

1)人口構造、産業構造、財政構造の変化に対応した社会インフラ(水、電力、交通網、防災、公共・商業施設)、行政サービス(教育、医療・介護、買い物)、地域経済(農業、中小企業、観光)など、地域社会が直面する課題の解決を、新事業創造と結び付けることができるように指導します。
2)最初に教員側が用意した特定のテーマでMBA、MOTのツール、フレームワークの使い方を事例ベースで学習しビジネスリテラシーを獲得します。事業Planningの理解を深め、それを実地に活用するノウハウ・ドウハウをチーム演習によって習得します。
3)次に受講者が直面する課題や、将来の夢に対して、事業を興すことによる解決や実現を取り上げ、実地にビジネスモデル設計、事業Planning演習を行います。受講生が自分のビジネスモデル、事業企画を発表し、グループ討議することで新たな気づきが得られるようにします。同時に、プレゼンテーション能力の向上を図るように指導します。
4)最前線で活躍中の外部講師の招聘も含めて、活発な議論を起こし、各自が思考の幅を広げ、深く掘り下げることができるようにします。併せて事業立案及び政策立案能力を高めるように指導します。
5)余力のある受講生は、作成したビジネスモデル、事業展開計画書、政策立案を外部講師も含めた第三者の診断・評価により、投資側、行政側の評価に堪えるレベルまでブラッシュアップします。
6)『メール等による個人指導』を丁寧に行うことで実践的能力とスキルを獲得できるように指導します。

【事前・事後学修】

1.事前にプレゼンテーション資料をToyoNet-Aceにアップします。指定された教材を読んで、教室へ来ること。更に、当日配布します。
2.ビジネスモデルの設計演習にはチームワークと個人ワークがあります。次の授業までに準備して出席すること。

【成績評価の方法・基準】

 演習の成果、講義中の議論における貢献、及び期末レポートにより評価を行い、総合加点により評価します。
1.事業プランニング演習(40%)
  内容の理解度、完成度の面から外部講師も含めて評価。
2.講義における議論への貢献(40%)
  外部講師も含めて、議論によりクラスの知識や理解に対する貢献を評価します。
3.期末レポート(20%)
  政策立案、事業立案による地域振興と公民連携への適用に関する提言、またはそれに関する公民連携の研究企画提案、いずれかの概要。ただし事業プランニング演習の代替も可、この場合は比率を60%にします。
 上記を総合的に判断しS~Dを与えますが、成績評価の基準は、本学大学院の成績評価基準に準拠します。なお授業回数の3分の1を超える欠席は原則、成績評価の対象としません。

【受講要件】

特に定めない

【テキスト】

使用しません。
事前にプレゼンテーション資料をToyoNet-Aceにアップします。更に、当日配布します。ビジネスモデル設計、事業Planningに関するワークシートは別途、事前に配布します。

【参考書】

1)経済産業省受託http://www.meti.go.jp/policy/kenkyu_kaihatu/18fy-pj/I-plan.pdf「平成18年度技術戦略マップローリング事業」
2)「民間主導・行政支援の公民連携の教科書」 清水 義次 他、日経BP社 (2019) 2,700円
3)「Society(ソサエティ) 5.0 人間中心の超スマート社会」 日立東大ラボ(編集) 日本経済新聞出版社 (2018) 1,800円
4)「シナリオプランニング 未来を描き、創造する」ウッディー・ウェイド、英治出版(2013) 2,400円
5)「構想力方法論」 紺野登、野中郁次郎、日経 BP(2018) 2,200円
6)「ミッション」は武器になる 田中道昭、NHK出版新書 (2018/6) 780円
7)ビジネスモデル全史 三谷宏冶、ディスカバー (2014/9) 2,800円
8)地方創生に役立つ「地域データ分析」の教科書、大正大学出版会 (2017) 1,500円
9)公共インフラ再生戦略 PPP/PFI徹底ガイド、日本経済新聞出版社(2014/6) 1,800円
10)商店街はなぜ滅びるのか、新雅史、光文社新書(2012) 740円

【関連分野・関連科目】

【備考】

【添付ファイル1】
【添付ファイル2】
【添付ファイル3】
【リンク】