環境経済学
担当者 小川 芳樹(オガワ ヨシキ)
年度 2019授業コード XM22099101 科目ナンバリング
対象年次 1~3 授業形態 実施形態
時間割 春土1 開講キャンパス 白山 教室 8202教室
単位数 2 主たる使用言語 日本語 実務教員科目
授業科目区分 専門選択科目
授業回数 週1回で計15回
受講対象学科 経済学研究科公民連携専攻修士課程
【サブタイトル】

?環境問題とその対策、そして公民連携の関係をどのように考えるか?

【講義の目的・内容】

 21世紀に入って,地球温暖化問題、ゴミ問題、自動車の排ガス問題など様々な環境問題がクローズアップされ、その解決が必要となっている。
 本講義では,これらの環境問題に関してどのような対策が考えられるかを検討する。その対策の実施に当たって公民連携という視点からどう位置づけられるかも検討したい。また、環境経済に関する理論も事例を紹介しながら検討する。

【学修到達目標】

 現場の環境問題の事例を対象にしながら、学生が環境経済学による問題の取り扱い方、考え方の力を学生が身につけることが目的であり、到達目標である。
 認知の観点からは、講義で取り扱った環境問題の詳細内容を説明できるように学生がなることである。
 態度の観点からは、講義中に何回かレポート課題を課して議論するので、議論の中で自分以外の発言も把握して積極的に発言できるように学生がなることである。
 技能の観点からは、講義で展開する理論、問題の取り扱い方、考え方を自分のレポート課題や最終課題で応用できるように学生がなることである。

【講義スケジュール】

 環境問題をめぐる10前後の大きなトピックスを取り上げ,各トピックに関して講義時間と討議時間をスケジュールして,順次展開していく。レポート課題を課し、その発表と討論も行なう。

第1回 経済学的視点からみた環境破壊の原因は何か?
第2回 環境の価値をどのように評価するか?
第3回 環境の費用便益分析の事例は?
第4回 第1回レポート課題の報告と議論
第5回 ゴミの有料化をどのように考えるか?
第6回 ライフサイクルアセスメント(LCA)とは?
第7回 第2回レポート課題の報告と議論
第8回 環境税の導入をどのように考えるか?
第9回 排出権取引とその有効性は?
第10回 第3回レポート課題の報告と議論
第11回 京都メカニズムをどのように活用するか?
第12回 国内版CDM(クリーン開発メカ二ズム)の可能性は?
第13回 環境未来都市をどのように考えるか?
第14回 最終レポート課題の報告と議論(1)
第15回 最終レポート課題の報告と議論(2)

【指導方法】

 具体的には講義時に配布する資料に基づいて講義形式で行うが,特定の課題を課して事前調査を行ってもらい,それを発表して議論をすることも含める。講義は1時間程度を目途とし、残りの30分間は講義に関連したテーマで議論を行う。
 講義で使用する配布資料は1週間前にToyonet-Manabaで掲載するので、事前に配布資料によく目を通して講義で議論に参加できるようにする。
 講義でミニ課題、本格的なレポート課題、最終課題を課すので、講義内容をよく振り返って復習しながら課題をまとめて発表できるようにする。

【事前・事後学修】

 Toyonet-Manabaで事前学習および事後学習の課題を提示するのでそれぞれを授業前と授業後に学生が自分の力で取り組むことが求められる。所要時間は1~2時間・各学習である。授業時間中に事前学習および事後学習の課題に関しても解説する。

【成績評価の方法・基準】

 毎回の授業の討論参加度と期末に提出を求める最終レポートの両方で評価する。講義の途中でもレポート課題を出し、それについての報告・議論を行う。これらの議論に関しても最終成績で評価する。
 成績評価は、授業の討論参加度、レポートの提出状況と内容、最後提出するレポートの結果を総括して行う。採点の重み付けは、討論参加度(20点)、レポート提出(40点)、最終レポート(40点)の合計100点である。
 上記の合計100点満点に対して、90点以上がS評価、80点以上90点未満がA評価、70点以上80点未満がB評価、60点以上70点未満がC評価でここまでが合格である。60点未満は不合格である。成績はS、A、B、Cの評価ではなく100点満点の点数で採点する。なお、最終レポートを提出しない者は成績評価不能とし、これも不合格である。

【受講要件】

 特に受講に関する制約要件はない。

【テキスト】

 講義ごとに配布プリントを用意し,それに基づいて行う。

【参考書】

N.ハンレー、B.ホワイト、J.ショグレン著、政策科学研究所環境経済学研究会訳、「環境経済学??理論と実践」、勁草書房、2005年、¥5,500円+税
細田衛士、横山彰、『環境経済学』、有斐閣、¥2100+税
岡敏弘、『環境経済学』、岩波書店、3,800円+税エネルギー
植田和弘、岡敏弘、新澤秀則、『環境政策の経済学?理論と現実』、日本評論社、2,800円+税
排出権取引ビジネス研究会、『排出権取引ビジネスの実戦?CDMの実態を知る』、東洋経済新報社、3,500円+税
細江守紀、藤田敏之、『環境経済学のフロンティア』、勁草書房、3,600円+税
新保一成、清野一治編、『地球環境保護への制度設計』、東京大学出版会、4,800円+税 

【関連分野・関連科目】

厚生経済学、公共経済学、政策評価論、財政政策論、環境系公共事業論、エネルギー経済論

【備考】

【添付ファイル1】
Syllabus of Environmental Economics (PPP).docx
【添付ファイル2】
【添付ファイル3】
【リンク】