【サブタイトル】 |
PPPに必要なアウトカム評価と合意形成を考える。 |
【講義の目的・内容】 |
PPPでは、これまで事業実施前の「事前評価」が重視されてきた。しかし近年、事業のアウトカム(実現された成果)検証の観点から、事業期間中ならびに事業終了後にも評価を行うとともに、そこで得られたエビデンスやデータの蓄積・共有を行う必要性が認識されている。また、国連の「People-first PPPs」ならびにG20の「Inclusive Infrastructure」等が象徴するように、多様なステークホルダーが複雑に絡み合う社会課題にアプローチするために、人間中心主義設計や包摂的な合意形成が求められている。 こうした現状を踏まえ、講義前半では、アウトカム評価のための体系的な手法である「プログラム評価」について詳しく解説する。続いて、人間中心主義設計と包摂的な合意形成の観点から、デザイン思考とシステム思考について解説する。 第12回講義以降は、ワークショップ形式で実施する。本ワークショップは、第11回迄の講義で紹介した手法の実践的な理解を促すことを目的としている。 |
【学修到達目標】 |
講義で学んだ手法やツールが求められている背景を理解し、実践することができる。 |
【講義スケジュール】 |
1.ガイダンス 2.プログラム評価の概要 3.必要性評価及びセオリー評価 4.ロジックモデルとセオリー・オブ・チェンジ 5.効率性評価の手法と課題 6.モニタリングと成果連動型契約 7.インパクト評価の手法と課題 8.デザイン思考の概要とツール 9.システム思考の概要とツール 10.包摂的な合意形成手法 11.ナラティブ・アプローチ 12.ワークショップ:地域分析(GISによる現状と将来分析) 13.ワークショップ:地域分析に基づく介入案の検討(セオリー・オブ・チェンジ検討) 14.総括ディスカッション 15.期末レポート発表 |
【指導方法】 |
講義とディスカッションを中心に行う(教室での対面/オンライン講義を前提とする)。 |
【事前・事後学修】 |
・事前学修 設定されたテーマに関して、それぞれの実務や活動から得られる疑問や課題を探す ・事後学修 議論の結果に関して、それぞれの実務や活動に与える影響や効果を考える ※所要時間は約30~60分程度を想定。社会人大学院生は、実際に実務や活動している時間を利用して考察することを推奨する。 |
【成績評価の方法・基準】 |
以下を総合的に判断し、東洋大学大学院 成績評価基準に準拠して評価。 ・ディスカッション等、講義への積極的な参加度合い:70% ・期末レポート(A4:1枚程度):30% ※成績評価は各項目評価の合計点上位からS~Cを付与する。Sは90点以上とし履修者の概ね10%以内とする。Aは80点以上、Bは70点以上、Cは60点以上で、60点未満は不合格とする。 |
【受講要件】 |
経済学研究科公民連携専攻所属院生であること |
【テキスト】 |
資料はToyoNet-ACEに事前掲載しますので、講義前に各自ダウンロードをお願いします。 |
【参考書】 |
高橋陽一. (2019). PPP/PFIのプログラム評価とエビデンス活用に関する現状と課題. 東洋大学PPP研究センター紀要(10) 高橋陽一. (2019). 合意形成とエビデンスを繋ぐ~時空間的に多様なステークホルダーとの合意のために. 公民連携白書2019~2020. 時事通信社. 高橋陽一. (2021). What Works Citiesにおけるステークホルダー・エンゲージメント. 東洋大学PPP研究センター紀要(12) |
【関連分野・関連科目】 |
デジタル地域社会論(秋学期/月曜7限) |
【備考】 |
N/A |
【添付ファイル1】 |
【添付ファイル2】 |
【添付ファイル3】 |
【リンク】 |
https://researchmap.jp/yoit/
|