【サブタイトル】 |
メディアを学ぶなら知らないとまずいクリティカル・シンキングスキル |
【講義の目的・内容】 |
本基礎演習の目的は、学術的技術・作法、知らないことを学ぶための技法および学習の進め方の基礎を身につけるために必要な考え方、態度を体得することにある。基本の「基」を学ぶための、初歩演習である。具体的には、獲得した知識や情報を効果的にアウトプットする最善の方法を、プレゼン準備やレポートの書き方を訓練していくことで身につける。
大学では「自ら考え、調べ、論ずる能力」が求められる。これは学術研究で必要最低限のスキルであり、デジタル化が急激に進む社会でも求められる普遍的な能力でもある。さらに、長い人生を送る上で不可欠な知的基礎体力を身につけることにもなる。学問の道へ行かなくても、模範解答がない社会のありとあらゆる事項に応用できる普遍的なスキルだ。本演習終了後は、自ら学び続けるための基本姿勢・態度と技術を身につけることを最低限目指したい。
担当教員による説明及び個別指導、受講者の主体的な学習活動を組み合わせて授業を進める。担当教員の研究者・学習者としての経験も共有しながら、グループでの協同学習など様々な学習活動を行う。 |
【学修到達目標】 |
1.情報を収集・整理することができ、それを評価・吟味することができるようになる。また、収集した情報をどこまで活用するか判断できるようになる
2.レポート・プレゼンテーションなど、それぞれの媒体形式にあわせて知識・情報をいかに提示していくか、デザインすることができ、受け手のことを考えて情報を共有できるようにするための基本的知識と技能を習得する。
3.答えのない問題に対して最低限考えようと努力し、自分がどう行動するか判断できるようにする。 4. 自分が考えたこと、調べたことを整理し、その情報を活用して何を言うのか可能な範囲で論理的にまとめ、わかりやすく他の人に説明できるようになる。さらにそのために自分には何が必要か自覚できるようになる
5.主体的な学習活動を通して問題の発見・分析能力を向上させ、自分に最適な学習方法を身に着け、自ら学び続けるための基本姿勢と技術を磨く。
また、本演習のグループ活動を通して、他者との対話能力を磨き、対話をするとは何か、議論するとは何かを学ぶ。社会は仲間内のみで話して終わりという世界ではないこと、および様々な社会通念や価値観があることを認識し、その中でどう自分が行動していくか最低限考え、行動できるようになる。あるいは考え・行動できるようにしていくにはどうしたらいいか考え始めるところは最低限の目標とする。 |
【講義スケジュール】 |
1. オリエンテーション/ゼミのすすめ方/教員と学生の自己紹介/大学で学ぶ意味
2-6 学ぶための基礎技法を学びつつ、自分の興味感心が何かを考えられるようにする。黙って座って何もしないという状況から抜け出すための学習方法、独学方法は何か先生の助言なども得ながら身につけていく。具体的には ノートテイク、要約の方法、学習のためのガジェット活用法、学習姿勢、図書館/データベース活用方法、検索方法、資料収集方法、資料評価方法、文献資料の読み方、情報整理方法、テーマの見つけ方、議題設定、問題点の絞り方を身につけていきたい。調査方法、情報源の管理方法、 問題の本質を掴む方法、批判的に考える手法についても、大枠と基本的な知識を身につける。その他情報の探し方、政府統計資料、統計データの読み方・注意点についても学ぶ。プレゼンなどを含むアウトプット方法の基礎に関しても学習していく
7.中間休憩: メディアコミュニケーション学科で何を学ぶか、自分の興味関心を探る。
8.回目の授業以降の発表準備、ディスカッションの訓練の準備
9-13 先生の提示したテーマや、学科に関係したテーマから選び、調べたことなどを順に人前で説明しながら発表の訓練を重ねていく
14. グループ発表の日
15. グループ発表予備日、まとめ
進捗状況に合わせて、スケジュール、ゼミ内容などを変更する場合がある。
進捗状況に合わせて、スケジュール、ゼミ内容などを変更する場合がある。 |
【指導方法】 |
担当教員による講義及び個別指導、受講者の主体的な学習活動を組み合わせて授業を進める。担当教員の経験も共有しながら、グループ学習活動を行う。
第1回目~第6回目まではアカデミック・スキルの基礎を身につけるため、先生による短い解説や授業資料を見て、実習する形となる。第7回で自分の興味関心を考えたあと、残りは決められたテーマを選び、それに関連した発表を順番にしてもらう。
指導方法および内容の詳細についてはオリエンテーションにて細かく説明する。 |
【事前・事後学修】 |
本演習科目は、授業外課題など、授業以外での十分な学習時間を要する。大学設置基準では、演授業外で十分な学習時間を確保することが求められている。本演習では最低週4時間の授業外学習時間を目安とする。
事前学修
本演習に関連した授業外の作業があるので、準備や訓練した上でゼミに臨む (2時間)
事後学修
本演習で学んだことを復習し、必要であれば授業で指定された参考資料を使用して学習をすすめる。理解が十分でない点を明らかにし、次回の授業で質問できるよう準備する。(2時間程度) |
【成績評価の方法・基準】 |
総合評価は東洋大学の成績評価基準に準拠する。
出席・参加度・積極性・グループ活動 35 %
レポート課題 30 %
授業外学習・学習ポートフォリオ 30 %
スキル・知識獲得度・その他 5 % |
【受講要件】 |
特にないが、わからない状況でもなんとかわかろうとする姿勢が最低限あることが望ましい。わからないことを恥じずわかるようにするための努力をする姿勢があることが望ましい。物怖じせず必要に応じて発言、自分の質問を確認できるようにする態度があると尚可。 |
【テキスト】 |
担当教員が構築した授業用簡易webサイトを活用する。当サイトは授業の進行と並行して、受講者の提案を取り入れながら随時更新していく。本サイトにおいて必要なテキストを配布することもある。また、社会学部バイリンガルテキスト(授業内で一部抜粋を配布する。基礎Bの準備にも使用したいと「は」思っている。なお、英語表現においてAI翻訳などをそのまま活用した箇所があり、少々読みづらく書いている印象を受ける箇所がいくつかある。そこは担当教員が補足する) |
【参考書】 |
アカデミック・スキルズ関連 1. 伊藤奈賀子、中島祥子 編『大学での学びをアクティブにする:アカデミック・スキル入門(新版)』(有斐閣、2020年) 2. 井上千以子『思考を鍛える大学の学び入門』(慶應義塾大学出版会、2019年) 3. 上野千鶴子『情報生産者になる』(ちくま新書、2018年) 4.佐藤望 編 『アカデミック・スキルズ(第3版)大学生のための知的技法入門』(慶應義塾大学出版会、2020)
レポート・』論文作成関連 川崎剛『社会科学系のための優秀論文作成術』(勁草書房、2016年) 石黒圭『この1冊できちんと書ける!論文・レポートの基本』(日本実業出版社、2016年)
メディア研究入門 浪田陽子、福間良明 編『はじめてのメディア研究(第2版)』(世界思想社、2021年) 石田佐恵子、岡井崇之 編『基礎ゼミ メディア・スタディーズ』(世界思想社、2020年) 伊藤守編『よくわかるメディア・スタディーズ(第2版)』(ミネルヴァ書房、2015年)
その他 読書猿『独学大全:絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』(ダイヤモンド社、2020年)(学術本ではないものの、学びつづける姿勢を身につけるのに役に立つ)
その他の参考文献/資料は授業内で適宜紹介する。 |
【関連分野・関連科目】 |
全ての分野科目に関連する。 |
【備考】 |
特別な支援や特別な配慮が必要な場合は必ず担当教員に相談すること。対話必修の授業のため、対話が苦手な場合も教員に相談すること。
授業外学習を求める大変きつい授業である。スキルを見につけ向上させるためには、手間とエネルギーを要する。時間のかかる作業であることを理解すること。
ゼミには真摯な姿勢で参加すること。担当教員も学習しやすい環境を可能な範囲で整える。態度が極端に悪い場合、他の学習者の妨げになるので退出を求める場合がある。全てのゼミへの出席が前提である。出席点呼をした場合は、はっきりとした声で返答すること。しなければ出席とみなさない。対話必修の授業であり、ゼミ内で先生や他の受講者が質問やコメントをした場合は適切な反応を求める。他人に反応しない、無言、無視、舌打ちなどをした場合はコミュニケーションを拒否したと捉え出席とみなさない。また出席をすればいいわけではなく、実際に演習に参加すること。何もせずクレームをつけた場合は、信頼関係がないと判断する。
授業用簡易Webサイトにて参考資料や映像資料を配布する場合がある。定期的に確認すること。
指示の意図が理解できない、何をしているのかわからない、何がわからないかもわからず混乱しているという場合は必ず担当教員に確認をとること。何も言わなければ対応が難しい。それを避けるために、必要に応じた対話と確認作業を求める。
自ら学習していくためのスキルを身につけるゼミであることを理解すること。先生は学習環境を整え必要に応じて個別にアドバイスはするものの、講義する授業ではない。ゼミという演習科目であり、実習である。座って何か説明されて練習問題を解く授業ではないことは理解する。 |
【添付ファイル1】 |
【添付ファイル2】 |
【添付ファイル3】 |
【リンク】 |
http://koachshouse.mods.jp/mediastudieswithkoach/
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